画材の選択が後の人生を変えるかもしれない話
よく「ゆくゆくは油絵をやりたいんですけど」
老後や定年退職後の趣味として油絵をやりたいと相談を受けたことがあります。
私は答えにくい質問だなと思うのですが、相談者にこう聞きます。
「油絵は時間かかりますよ、大丈夫ですか?」
と丁寧な言葉で半ば残酷とも言える質問を投げかけます。
理由は
「油絵具は乾くのが圧倒的に遅い」
(速乾性の絵具もあるが油絵の特性はあまり活かしにくい。)
作品を数多く残さず、思いのこもった作品が数点残れば良いのであれば、
また「油絵を描くゆったりとしたプロセスを楽しみたい」というのであれば、
油絵をおすすめします。
ただ、数多く描かずに良作のみを描きたいのは「虫のいい話ではないか?」と思うんです。
そこで速乾性があり「質より量」そして「油絵のような表現もできる」
アクリル絵の具をおすすめします。
乾く前なら水で洗うことができるのでお手軽に始められる。
失敗してもダメージは油絵よりリカバリーしやすい。
あと油絵特有の匂いがない。
これなら残された時間にたくさんの作品を残すことができます。
匂いで家族に疎まれることなく制作ができます。
そんな私も20代から油絵具からアクリル絵具に替えました。
アクリル画を趣味の一つとしておすすめいたします。